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【完全レポート】CBD・ヘンプ業界横断サミット2026|CBN規制、CBD 3.0 ── 六本木の夜、業界が動いた3時間の全記録

Masa
CBD・ヘンプ業界横断サミット
開催情報:2026年3月23日(月)|東京・六本木 DMM.com本社|主催:Asabis株式会社|会場提供:グリーントレードジャパン(DMMグループ)


この記事のポイント(30秒でわかるサマリー)

・CBNが2026年6月1日に指定薬物化。医師の診断書があれば病名を問わず継続利用可能

・CBD製品は保管中にTHCへ自然変換。40℃14日で約20%が分解

・変換を止める特許技術「Stable C」発表。特許出願完了、パートナー企業には添加剤を無償提供

・JCF代表・須藤氏が「CBD 3.0」を提唱。淘汰と集約の時代へ

・産業用大麻の栽培者が29名→50名に倍増。加工制度の壁が深刻


※本記事は、CBDアドベントカレンダー2026 企画と連携しています。

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はじめに ── 70日後の「Xデー」を前に

こんにちは、CBD部のMasaです。

2026年3月23日、東京・六本木のDMM.com本社。平日の夜にもかかわらず、CBD事業者、業界団体、栽培農家、検査機関、医師、研究者──日本のカンナビノイド産業の主要プレイヤーたちが集結した。

前回の「第1回 CBD・ヘンプ業界横断勉強会兼懇親会」から1年。彼らの頭にあるのは70日後に迫った「Xデー」だ。

2026年6月1日。CBNが指定薬物になる。

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グリーントレードジャパン(GTJ):CBD原料の国内トップシェアへ

会場を提供するGTJ(DMMグループ)の大方氏が、参入わずか1年でCBD原料の国内トップシェアを達成した歩みを語った。

「昨年3月17日、急遽リトアニアに飛びました。1泊4日の弾丸です。現地で種子の選定から抽出工程まで生で見て、即契約して帰ってきました」

2026年度は調達先の多角化(米国・アジアに拡大)、最小10g単位の小ロット対応、そしてStable Cの実用化を3本柱に据える。

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「CBD 3.0」── 須藤氏が突きつけた生き残りの条件

JCF(日本カンナビノイド関連団体連盟)代表・須藤氏は、業界の変遷を3つの時代で整理した。

・CBD 1.0(〜2024年11月):ルールなき開拓時代。参入者少数

・CBD 2.0(2024年12月〜):改正法施行でTHC閾値設定。CBN台頭

・CBD 3.0(2026年6月1日〜):CBN規制後。CBDのみの市場。淘汰と集約の時代

「CBD事業者だから生きていけるという時代ではなくなる。残るのは覚悟を持って、技術と体力で勝負できる会社です」

昨年8月には前回イベントをきっかけに8つの業界団体がJCFとして一つにまとまった。厚労省への働きかけでも一致団結した声を届けられるようになり、この1年最大の成果だという。

また安全安心協議会の黒田氏は、CBD製品の公正競争規約(認定マーク制度)の策定を進めている。100以上のルール項目からなる規約案はすでに完成し、賛同事業者を募集中だ。

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あなたのCBD製品は"変化"し続けている ── CBD→THC変換と「Stable C」の衝撃

元昭和大学教授・佐藤先生が壇上に立ち、CBDが保管中にTHCへ自然変換するメカニズムを解説した。

CBD → デルタ9-THC → デルタ8-THC → CBN

酸、金属イオン、熱、紫外線──日常的な環境下でこの反応は不可逆的に進行する。

「40℃で14日間保管するだけで約20%のCBDが分解します。40℃は夏の倉庫で簡単に到達する温度です」

実際に2025年5月にはCBDグミから基準値の約60倍のTHCが検出され販売停止に。11月にはCBD清涼飲料水が東京都から処分を受けた。600ppmのCBDのうちわずか1%が変換するだけで6ppm──飲料の基準値0.1ppmの60倍だ。

佐藤先生が6つの解決策を検討した結果、唯一実用化できたのが「Stable C」だ。既存の食品添加物でTHC生成に必要な中間体(カルボカチオン)の形成を物理的に阻止する特許技術で、GTJとの共同研究で開発された。パートナー企業には添加剤を無償提供する方針だ。

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CBN規制後に何が起きるのか

正高先生(GREEN ZONE JAPAN)のファシリテートで、黒田氏(アンアン)、須藤氏(全麻協)、立花氏(オールカンナビノイド)、水野氏(カンナビノイド協会)、伊藤氏(カンナビジオール協会)がCBN規制後の世界を議論した。

CBN規制の発端は山梨県でのグミ騒動。JCFの署名活動で約半年延期されたが、2026年6月1日の期限は動かなかった。正高先生は「人を対象としたリアルワールドデータの解析を待つべきだった」と評した。

立花氏は「合成カンナビノイドの販売者が過去最多レベルの種類を流通させている」と警告。一方、須藤氏は「規制リスクのあるものにエネルギーを使うのは──言い方悪いですけど、どうでもいい」と一蹴した。

また、エピディオレックスの承認が進む限りCBDの機能性表示食品は認められない可能性があるという情報が共有された。CBD事業者にとってCBN規制と並ぶ構造的リスクだ。

危機管理について伊藤氏は「24時間以内の販売停止、72時間以内の連絡、1週間以内の公表」を基本とし、黒田氏は「報道される前に自分から公表する」ことがダメージコントロールの基本だと助言した。

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栽培者は倍増、しかし加工できない ── 制度の矛盾

赤木氏(CANNABIS INSIGHT)のファシリテートで、菟田氏(HIDO)、安味氏(HEMP HUB)、赤星先生(日本大学)が登壇した。

2025年3月施行の新法で栽培免許が整理され、栽培者は29名から約50名に、面積も約20ヘクタールに倍増した。第1種(産業用)免許はTHC 0.3%以下の品種で都道府県知事に申請する。

しかし安味氏(HEMP HUB)が突いたのは制度の構造的欠陥だ。「一番のボトルネックは、加工だけをする許認可制度がないこと」。ヘンプシードオイルを搾るだけでも自社で搾油所を作る必要があり、OEMに出せない。

三重県では全て手作業の「根性農業」が続く。「人力のマックスが約2ヘクタール。必要なものは根性しかない」(菟田氏)。一方、北海道では甜菜の減産で空いた畑にヘンプを組み込む大規模栽培が始動。汎用コンバインによる機械収穫が前提で、3年後には15〜100ヘクタールへの拡大を計画している。

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「命に差をつけるのか」── CBN正規用途の舞台裏

荒川氏(おうめ薬局)のファシリテートで、太組先生(臨床カンナビノイド学会)、正高先生(GREEN ZONE JAPAN)、佐藤先生(日本ヘンプ協会)、天野氏(KCAラボジャパン)、柴田氏(ワンインチ)が登壇した。

日本のTHC残留基準値は諸外国と比べ桁違いに厳しく、油脂類で10ppm、水溶液で0.1ppm。この超低濃度領域では測定のブレが避けられず、検査の標準化に向けたラウンドロビン試験が進行中だ。

この日最も会場の温度が上がったのは、正高先生がCBN正規用途の交渉舞台裏を明かした瞬間だ。厚労省はてんかん限定の正規用途を提案したが、正高先生らが用意した患者リストには47種類の病名が並んでいた。

「47の病名を見せて言いました。『命に差をつけるのか』と」

結果、厚労省は病名で区切ることをやめた。医師の診断書があればどんな疾患でも正規用途として認める──日本のカンナビノイド行政史上、画期的な決定だ。

事業者は6月1日までにA4用紙1枚の届出書を提出すべきだ。届出すれば在庫保持も合法となり、診断書を持つユーザーへの販売を継続できる。ただし指定薬物化後は広告不可となるため、6月1日までのユーザー基盤確保が急務だ。

「皆さんが販売しているCBN製品は、ただの健康食品じゃない。そのオイルの一滴一滴が歴史を書いている。これは日本における医療大麻制度の始まりです」

なお柴田氏はエピディオレックス承認後にCBDが「もっぱら医薬品」に分類されるリスクを指摘。ただしEPA/DHAのように「通常医薬品リスト」に収載される道はあり、業界の自主規制の度合いがその判断を左右するという。

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まとめ ── CBD 3.0時代に事業者がやるべき5つのこと

1. CBN届出書を6月1日の施行前に提出する(在庫保持の合法化+販売継続のため)

2. 危機管理体制を構築する(24時間以内の販売停止、72時間以内の連絡、1週間以内の公表)

3. CBD製品の安定性試験を実施する(THC/CBN変換リスクの数値把握)

4. 表示の適正化に取り組む(効能効果の不当表示を排除し、業界の自主規制力を示す)

5. Stable C等の変換防止技術を検討する

須藤氏が名付けた「CBD 3.0」は淘汰の時代だ。だが同時に、覚悟を持つ者だけが残る時代でもある。

正高先生の言葉を借りれば──

そのオイルの一滴一滴が、歴史を書いている。

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イベント情報

第2回 CBD・ヘンプ業界横断勉強会兼懇親会

・開催日:2026年3月23日(月)

・会場:DMM.com本社(東京・六本木)

・主催:Asabis株式会社

・会場提供:グリーントレードジャパン(DMMグループ)

【関連イベント】

CBDアドベントカレンダー:2026年3月24日〜4月20日

・国際博覧会(JIHE)2026:11月13日・14日開催決定

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本記事はCBD・ヘンプ業界横断サミット2026の内容を取材・編集したものです。記事中の発言は登壇者個人の見解であり、特定の製品の効果効能を示すものではありません。最新の法規制情報は厚生労働省の公式発表をご確認ください。

取材・文:Asabis株式会社 | 公開日:2026年3月26日 | 最終更新:2026年3月26日

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