麻農家見学 実録レポート

こんにちは、CBD部のロジャーです。先日、麻農家の見学ツアーに参加させていただく幸運に恵まれましたので、そこでの学びをレポートさせていただければと思います。参加の動機としては、「CBDに携わる者として、その由来である麻を勉強したい」という思いから参加させていただきました。

ツアー主催企業のご紹介

今回、okurabike(オオクラバイク)さんが主催する鹿沼サイクリングツアーに参加させていただきました。ツアーガイドは、okurabikeさんと連携をされているはちどり屋の小出さん。

okurabikeは栃木・鹿沼に拠点をもつレンタサイクル&サイクリングツアーの団体です。 鹿沼という個性あふれる地域の隠れた魅力を発信するため、地域の人やスポットを巡るサイクリングツアーを主催しています。 okurabikeのガイドの一人である小出さんが代表を務めるはちどり屋では、食材を通して人と人、地域と人をつなぐことをコンセプトに、 ネットを使わず人のご縁だけでみつけた安心安全の食材をオンライン販売したり食に関するイベントを行なっているそうです。

今回は、麻農家の集積する鹿沼の地において、麻を勉強したり現場見学しつつ、様々な鹿沼の自然をサイクリングで楽しむというツアー企画でした。本記事では、麻農家の見学部分に焦点を当ててお伝えできればと思いますが、サイクリングも非常に気持ち良かったので、ご興味ある方はこちらのページから最新情報を確認してぜひ参加してみてください。

麻農家の見学

麻農家の外観/内観

歴史を感じる佇まい
麻で作られている灯
麻を漬け込む樽でしょうか
様々な麻製品を購入できます。普段はショップやカフェとしても運営しているとのこと。

日本人と麻との関係性

この栃木県鹿沼の地は、全国でも指折りの麻農家の集積地とのことです。昔は、麻と日本人の暮らしが密接に関わっており、今より多くの麻の栽培が行われていたそうです。

麻農家8代目の大森さんから、麻に関するお話を伺う様子

麻との関係例①: 赤ちゃんの産着

麻のように丈夫に育ってほしいという願いを込めて、赤ちゃんに麻の葉模様の産着を与える慣習があるとのことで、今でもその名残りとして、麻の葉模様の産着は数多く売られています。

麻との関係例②: 魔除け関係

麻は神聖な植物として扱われており、数多くの神社仏閣においても魔除けの意味を込めて活用されているとのことです。例えば、神社のしめ縄であったり、お祓いに活用される大幣(おおぬさ、大麻とも書く)など。全国の神社の多くの麻製品は、この鹿沼の地から届けられているそうです。

麻との関係例③:麻炭による花火

麻は炭にして活用することもでき、その多くは花火として活用されるそうです。麻由来の炭の特徴として、空洞により空気を多く含む炭を形成するので爆発が大きい火薬を生成することができ、花火などに向いているとのことです。

麻農家の作業風景

麻農家の方の日頃の作業の一部に関して見学させていただくことができました。以下にて共有させていただきます。昔ながらの道具や工程で麻を処理していく様子は、自身で体験したわけではないのですが、なぜか懐かしく美しかったです。

酵母により麻を発酵させる。酵母の呼吸により天然の熱を発生させて麻を発酵させる。この工程では温度管理が肝であるとのこと。
発酵させた麻を割く大森さん。発酵により繊維化させやすくする。
伝統的な機械により麻を割いて繊維化させる様子
割いた麻を室内で乾燥させる様子
花火用に火薬にする麻に関しては外のビニールハウスで干す
乾燥させた麻を束にして外気にさらす様子

麻のお守りを作るワークショップ

上に記載した通り、麻には魔除けの力があると言われており、麻でお守りを作るワークショップをしていただきました。

参加者一同、麻の繊維を束ねて、お守りの原型を作ろうとしている様子
釘に麻を引っ掛けて、三つ編みのように編み込んでいき、お守りを作成
繊維の切れ端をバーナーで炙り、形を綺麗に整える
完成!不恰好ながら自分で作ったものは愛着が湧く。大切にします。

まとめ

今回は、麻農家の方より、様々な麻に関するレクチャーをしていただくだけでなく、実際の作業風景の見学や、麻のお守りを作るワークショップなど、盛り沢山の素晴らしいツアーでした。大森さん、小出さん、ありがとうございました!

麻と日本人の歴史的な深い関わりを改めて感じるとともに、世の中の矛盾や疑問点について肌で感じつつ色々と考えさせてくれる良い機会となりました。また、麻は日本人にとって、すごく遠いようで、実は古来より近い存在であると改めて認識しました。

お土産として麻の茎を由来としたお茶をゲットしたので、これからゆっくり楽しみたいと思います。

  • 麻農家 大森さんのお父様 7代目の参考記事はこちら
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